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人工知能学会にて口頭発表を行いました

2012年6月12日に、山口県教育会館にて開かれた2012年度人工知能学会全国大会(第26回)で、松村研修士2年の山口恭平さんが発表を行いました。
 

山口さんは「提示方法の違いによる情報アクセス行動の分析とWebインタフェース設計に関する一検討」と題し、発表しました。
 

研究背景

“本の選択で例を挙げれば、「ジャンルが好みではない」「著者が嫌いだ」「表紙の絵が受け付けない」といった理由でその本を選択肢から外してしまう”

このように、実際はユーザの好みに適合する情報であるにもかかわらず、ユーザーが情報を入手する前に提示される「手がかり」は好みに適合しない場合があります。このとき、ユーザーは提示された「手がかり」に影響され、その情報を「見ない」という判断をしてしまい、好みに適合するはずの情報を取りこぼしてしまうかもしれません。山口さんは現在、このような情報の取りこぼしを防ぐ手法を検討し、その手法を用いた新たなwebインターフェースを考案しています。

 

研究方法と結果

先行研究より、情報へのアクセス阻害を避ける方法として、提示する「手がかり」を少なくすることが有効であると考えられます。また「手がかり」は、その情報がユーザの好みに適合するかどうかを判断しやすいものである必要があります。そこで山口さんは、フレーズを「手がかり」として用いることを考え、それによってユーザの情報行動にどのような影響があるかを検証しました。

結果、フレーズを「手がかり」として提示した場合は、タイトルを提示した場合と比べて、ユーザの興味を惹きやすい傾向があること、また、フレーズを「手がかり」として提示すると、ユーザの好みに適合するかどうかの判断が下しやすくなる可能性があることが判明しました。

今後の課題としては、フレーズを「手がかり」として用いることができるかどうか更に厳密に検証することや、検証結果に基づいたユーザインタフェースを開発することが挙げられました。

 

会場から

この発表について、会場からは「これまで排除されてきたものをあえて読むことができるように提示しなければならないというニーズはあるのか」などのご質問をいただきました。

 

参考

本発表については、論文集に詳しく掲載されています。

山口恭平, 松村敦, 宇陀則彦. 提示方法の違いによる情報アクセス行動の分析とWebインタフェース設計に関する一検討. 2012年度人工知能学会全国大会(第26回)論文集, (2012.6)

その他の宇陀・松村研究室の学外発表については「主要業績」をご覧下さい。